1日

おかしければ笑い 悲しければ泣こう

おかしかれば素直に笑い、悲しければ素直に泣く。あきればやめる。(きょう)が向けばぐんぐんやる。何事もあるがまま、自然に受け入れる姿勢が大切だ。おかしいのに笑いをかみ殺して笑わず、悲しいのにいつわりの表情をつくって悲しまない。無理に感情を押し殺すと、やがて病を引き起こす。

2日

何一つ 無用のものはない

この世のものは、すべて必要があって存在している。自分の心に曇りがあれば、嫌なものはすべて無用の長物と映るであろう。心に曇りがなく澄んでいれば、すべてが生きて役立つ存在に映る。心のあり方のよって天と地との違いになる。要は、そのものを活かそうとするのかしないのか、自分自信の心にあるのだ。

3日

まことを尽くせば 時が解決する

自信のないままにやったり、心が乱れていては、できるものもできない。手抜きをせず、ただ真心をこめてやる。すべきことをしたら、後は天に任せる。「至誠(しせい)天に通ず」という。正しいことを正しい道に(のっと)って行なっていれば、自然と良い結果が現れる。

4日

物豊かなる時は 人を怠惰(たいだ)に誘う

日本人は古来質素を(むね)とし、単純簡素な生活の中で心身を鍛えてきた。しかし世の中に物が溢れてる今、本来もっていた精神は失われつつある。「また買えばよい」という心からは、苦難を切り開く力は生まれない。生活から無駄を省き、今あるものを大切に用いる。この実践により、心豊かな真の生活を取り戻すことができる。

5日

百言(ひゃくげん)一行(いっこう)にしかず。

口で言うだけなら誰でもできる。用は実行するかどうかである。たとえ小さな事でもよいからやってみる。評価は、その人が実際にやったことに対してのみ与えられる。口先だけの人間は、いずれ誰からも信用されなくなる。言った事はやる。言わずともやってしまう。実行力のある人にはかなわない。

6日

人はめいめいの 尺度をもつ

一人ひとりの顔が違うように、人はそれぞれの価値観、つまり尺度をもっている。しかしその尺度で他人を見ているうちは、必ず不満が起きる。己の尺度が小さいからである。己の尺度を大きくするにはどうするか。他人や物事を、ありにままに見ることだ。ありのままに見るとは、己の尺度を捨てることである。

7日

努力のほかに 何もない

物事を成就(じょうじゅ)するには、一貫不怠(いっかんふたい)の努力以外に何もない。才能があっても努力を怠れば成功しない。偉人の輝く業績はすべて努力の賜物(たまもの)である。研究も仕事も趣味も、一度始めたら止めない。最初はうまくいかなくても、創意工夫しつつ続けていけば、必ず明るい展望が()ひらけてくる。

8日

己に勝つとは 己を捨てること

小さい己を立、自分の成功のみ追求しているうちは、小成に甘んじるしかない。多くの人の意見をすなおに聞き入れなければ、本当の成功はない。自分と地元にしか関心のない政治家、学閥に閉じこもる学者、自社の利益のみ求める実業家はいまだしである。己を捨て人のために尽くす時、その真心が自分に返り大成が約束される。

9日

嫌なものには 喜んで近づけ

嫌なことから逃げていると、嫌なことにどこまでも追いかけられ、問題はいつまでも解決しない。そんな時は思い切ってぶつかってみる。意外と簡単だったり、嫌っていたのが実は偏見であったと気づく。人間は、嫌なものに挑戦するほど成長する。嫌なものに喜んで近づけば、一人前である。

10日

人のた為に尽くす これが最高の生き甲斐

人の為にするのはくたびれるだけで損だ、と考える人は不幸である。人の為に尽くし人に喜んでもらうことは、実は自分の喜びである。数々のボランティアの実践者はそれをしっている。人に喜ばれ、かつ自分が爽やかになり、知らぬ間に己が向上する。どんな小さなことからでもよい。人の為になる働きを心がけよう。

11日

実践なきところ 倫理なし

純粋倫理はよりよい人生を送るための生活法則である。しかしよいと知っていても、実行しなければ何も変わらない。どんな小さなことでも、よいとおもったことはすぐ実行に移す。実行が自分と環境(まわり)を変える。小さな実践の積み重ねが自己向上への道である。

12日

苦難は大自然の警告

自然は一定のルールに則って進行している。人間がそこから外れ、不自然な生活やわがままな行動をとった時、天から警告のメッセージが発せられる。苦難は大自然からの激励の(むち)であり、あいじょうである。苦難にあったら即反省し、悔い改める。苦難は人間を成長させてくれる有り難い師である。

13日

年をとったと思うな

年をとったと思うのは、今の仕事や人生に、弱気となり逃げ腰になった時である。生き方全体が消極的になり、卑屈になっていく。人生は最後まで修業と心得、引きしまった心で陽気に働いている時、さらに一層輝いてくる。人には一人ひとり最後まで貴重な働きがあるのだ。

14日

子供は私すべきではない

子供は親、祖先の分身であり、いのちのバトンランナーである。この天からの授かりものを、親のものだと錯覚し、思い通りにしようと思うから、子供が曲がってしまう。子供を立派なランナーにしようと思うなら、まず親自身が心と行いを正し、立派なランナーになることである。

15日

人の喜びを わが喜びとする

世に楽しみは多い、好きな物を食べる。美しい物を見る、良い着物をきる・・・。いろいろの喜びの中で、続ければ続けるほど深まっていくのが、働きに伴う喜びである。地味で素朴ではあるが、尽きぬ喜び。中でもまことの働きは人を助け、人を救うこと。人の喜びはそのまま、わが喜びとなる。

16日

人を責めず 己を慎む

「虫が好かない」「相性が悪い」など、人間関係のトラブルは多い。人は誰でも長所と短所をもっており、完全無欠ではありえない。振り返ってみれば、自分自身もたくさんの欠点があるものだ。人間関係がうまくいかない時、人は鏡と心得、人を責める前に、まず自分を反省することである。

17日

反復は 一切を生む

成功には秘策がある。思い立ったらできあがるまで、あきらめないことである。目の前のこれ一つをやり抜くこと、できなければ繰り返して、同じことを反復することである実は生まれながらの天才などはいない。反復の努力が一切を成就させ、天才をもつくりあげる。

18日

ハイはすべてを 受け入れる絶対鏡(ぜったいきょう)

「ハイ」は、ただ相手の言葉に相槌(あいづち)を打つだけのものではない。すべてのことを受け入れる純情(すなお)な心の表出である。生活上の苦難、事業上の苦悩は、わがままな、ゆがんだ心の反映である。何事も即座に明るく「ハイ」と受ける実践は、わがままな心を自然に取り去り、苦難を焼失させる妙薬である。

19日

遊びが 真の働きとなる

(はた)から見て、働いているように見えるうちは、まだ真の働きに徹している状態ではない。真の働きとは、己に与えられた仕事を天職と心得、ただただ一心に働くこと。その時苦労を感じることもなく、働きはそのまま無上の喜びとなり、他人には遊んでいるようにさえ見える。これが働きの(きょく)遊働一致(ゆうどういっち)」である。

20日

もうかるのは相手を もうけさせたから

時計の振り子は、必ず左右同じように振れる。世のすべてのことは、この振り子の原理によって成り立つ。入ったものは出、出たものは入る。取れば取られ、与えれば与えられる。得るは捨つるにあり。社会のため人のために喜んで尽くす。その努力に比例して、もうけさせられるのである。

21日

気魄(きはく)に満ちている時 出来ぬことはない

グズグズした言動が精神力をにぶらせる。目が()めたらサッと起き、気付いたらすぐやる。悪いと思ったらすぐやめる。この実践の継続が、人間の気魄(きはく)を作っていく。何事もきっとできるという信念さえあれば、必ずできる。一度こうと思ったことは、自信をもってやりぬこう。

22日

孝は親を愛は人を信じるに始まる

親のあるがままを信じ、この世で唯一の自分の命の元である、と敬う心が孝となる。自分の家族を信じていればこそ愛情をもって共に暮らし、友人を信頼しているからこそ友情を育める。信は転じて愛となり、希望と喜びを運んでくる。憂えるのは疑うから。信じれば悪人さえ善人となる。すべての人間関係は信じることから始まる。

23日

作物も料理も 心で作る

手間ひまかけ愛情をこめて作った作物は、実りもよく味もよい。料理も同じである。おいしいものを食べていただこうと念じながら作ると、自然に絶品の味となる。心で作った料理は喜んで食べてもらえ、最高の栄養となり、家庭を愛和に導く。いやいやながら作っていると、その逆になる。

24日

和合とは 自分から合わすこと

自分と意見が違う人に会うと、何としても相手の意見を変えたいと思う。しかし相手はガンとして変わらない。それどころかますます依怙地になる。相手を変えようと思わず、まず自分が相手に合わせることだ。すると相手の心はどんどんやわらかくなり、自然とお互いに合ってくるのである。

25日

教育とは 個性を伸ばすこと

教育とは、単に知識を与えればよいというものではない。相手のもっている長所を引き出し、それを目いっぱい伸ばしてあげることである。人を教える者はまず己自信を磨かねばならない。自分が高められてはじめて相手の長所が良く見え、教え導く方法が分かるのだ。

26日

力一ぱい働き 命一ぱい生きる

人生に小細工はいらない。その時その場を力一ぱい働き、命一ぱいに生き抜くだけである。もっと楽をしたい、要領よくやろう、もっともうけてやろう、などという私利私欲に囚われた心は捨て去り、すべてを大自然にまかせる気持ちで生活すれば、己をさまたげるものはなくなり、充実した人生を送ることができる。

27日

幸福も名誉も地位も 天与のもの

「幸福になりたい。名誉を得たい。高い地位につきたい。」とあせる人がいる。しかしこれらは天からの(さず)かりものであるから、得ようと思って得られるものではない。日々自分に与えられた役割や仕事を、一所懸命真心こめてつとめあげた者だけに、天から大きなプレゼントとして贈られるのである。

28日

学びの秘訣は そのまま受けること。

いくら学んでも、なかなか上達しない人がいる。これは師の教えを、そのまま率直に受け入れていないから。師の教えには何の疑問も差し挟まず、「いま教えを受けている師こそ、この世にただ一人の私の師」と思い、己の一切の力を傾注すること。これ以外に向上の道はない。

29日

今を嫌い恐れる者は 人生を失う

過ぎた時間は二度と戻らない。今を(なげ)き悩んでいても、何も変わりはしない。人生は今のつみ重ねであり、今を無駄にする人は、結局人生を棒に振るひと。まず今を精一杯に生きること。今が一番よい時だという自覚をもつことが、歓喜の人生、充実した人生を約束する。

30日

己を尊ぶ時 人からも尊ばれる

己を尊ぶとは、言うべきことをきちんと言い、こうと決めたら一歩も退かないこと。言いたいのに押し黙り、やりたいのに「私にはとてもできません」などと言うのは、誤った謙譲、自分を粗末に扱うツミごと。自分の心に忠実に生き己を尊ぶことができる人間が、結局は人からも尊敬されるのである。

31日

地球は私の 住みかであり親である

人間をはじめすべての生き物が、地球で生まれてきた。地球はまさに私たちの偉大な親である。しかし人間はその恩を忘れ、今ここに生かされていることを当たり前のように思っている。日々地球に感謝し、心から「地球よありがとう」と言おう。その時私たちは、地球とともに永遠であろう。

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